殉結晶 ~福岡市 西区 の学習塾より~

 

 GWも終わりいよいよ梅雨入りかという季節になりました。


 私はこの数十年GWの間で晴れた日は公園で読書をしています。

 今年から中2国語の教科書に登場した作品に「セミロングホームルーム」があります。

 作者は戸森しるこさん。まだ30代の若手女流作家さんです。

 このタイトルは「セミロング」と「」の掛詞の仕掛けになっている訳です。

 以前授業の中で、髪型の「セミロング」、ベッドの「セミダブル」と例を挙げた上で、「セミってどういう意味?」と問うもなかなか険しい様子。

 他にいい例がないかと考えていたらありました。
 「セミファイナル!

 これにはきちんと「準決勝」という訳もあるので、「セミ=準」と答えてくれると期待。

 ところで、蝉のファイナルって何だ?と気になって蝉の一生についてあらためて調べてみました。


 「枯れ木の中に産卵される」

 ↓

 「翌年の梅雨に地面に潜る」

 ↓

 「土の中で7年近く過ごす」

 ↓

 「成虫として1か月近く飛び回る」

 昆虫にしてはなかなかの長寿。


 つまり蝉のファイナルは「ミーンミーン」と飛び回っているあの姿だと考えます。

 そもそもなぜ鳴くのか、それは「オスの求愛行動」です。

 「俺はこんなにパワーがあるんだ!」と婚活している訳ですね。


 そしてサケなどもそうですが、命を賭して次世代を残しこの世を去っていく訳です。


 つまり未来を託した命の結晶が立派に成長することこそ、ファイナルなんですねと感慨深くなりました。


 この子らが 世界を作る 見れぬ日の


 最後までご覧いただきありがとうございました。
                                        吉田

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